MALD

Master of Arts Law and Diplomacy

Master of Arts Law and Diplomacy(略してMALD)は、伝統あるフレッチャースクールの旗艦プログラムです

MALDとは

フレッチャースクールの正式名称は、フレッチャー法律外交大学院(The Fletcher School of Law and Diplomacy)であり、この名前を体現するのが旗艦プログラムであるMaster of Law and Diplomacy(MALD:”モルド”)です。

そもそもフレッチャーは、1933年にハーバード大学とタフツ大学による共同運営として創設された世界でも数少ない国際関係専門の大学院です。当初から各国の外交官や政府職員だけでなく、政財学界やメディアからも多数の留学生が来ていたようです。これは今も変わりません。元々のビジョンは外交を志すものに対して外交の基礎となる国際法の原理を身につけさせる目的だったために名前がLaw and Diplomacy になっています。

MALDは、直訳すると法律外交修士ですが、学びたい内容によって安全保障、国際開発、貿易・金融、国際法、ビジネス、ジェンダーなど様々な分野にフォーカスした授業選択ができます。

MALDの強み

MALDの第一の強みは国際関係大学院では全米屈指のフレキシブルさです。全米最古の歴史を誇る国際関係は勿論のこと、安全保障、国際開発、金融、ビジネス、法律など、幅広い分野の授業が充実しており、学生は自らの関心に沿ってカリキュラムを組むことができます。他の大学院では、専攻分野以外の履修が難しかったり、必修で自由な科目選択が出来ないことがあるようです。

第二に、一般に「フレッチャーマフィア」とも称される、コミュニティの絆の強さです。生徒の関心の幅が広いことや、多くの卒業生が国連・世界銀行等をはじめとする国際関係分野に進むことから、学生は社交的で、留学生に対しても壁を作らず常に開放的です。

逆に弱みは、あまりにも専門分野が多岐に渡るため、1つの専門分野を担当する教授の数が少ないことです。他方、その弱みをCross Registration(主にハーバードとの単位交換)によってカバーしています。

​Breadth Requirement

前述のように、MALDの強みはそのフレキシブルさにありますが、卒業要件としてBreadth Requirementsと呼ばれる全員一律で必須のものと、Field of Studyと呼ばれるそれぞれの専攻によって異なるものがあります。卒業するには16単位の取得が必要で、基本的に各セメスター4単位の授業を取得することになります(なお、秋春の学期開始前に0.5単位の集中講義があるので、これを受講すれば学期中は3.5単位という例外があります)。

MALDの中でも経済系、金融系、ビジネス系を多く受講している生徒はそれぞれEconomic MALD, Money MALD, Business MALDと呼ばれます。MALDの強みはRole of ForceやChina Rise等のSecurity 系の授業と言えます。その理由は科目数が多い、軍出身8人のMilitary Fellowが参加している、膨大で難解なリーディングが多い、レポートが中心である等が挙げられます。他方で経済系、金融系、ビジネス系科目も充実しています。

フレッチャーの授業は、①外交、歴史、政治学(DHP)、②国際法と国際組織(ILO)、③経済と国際ビジネス(EIB)のいずれか3つに分類されます。MALDの学生は、国際関係の幅広い知識を身につけるために、DHPの授業を2単位、ILOの授業を1単位、EIBの授業を1単位、Quantitative course(数学、統計、経済学等)を1単位取得することが卒業要件となっています。

Field of Study

24の専攻分野の中から2つの専攻分野の要件を満たすことが求められています。Field of Studyは、就職活動や博士課程に向けて専攻内容を示すものです。24の専攻分野の中にあてはまるものがなければ、大学側からの承認を得て自分で専攻を作ってしまうことも可能です。

専攻は取得するコースの要件を満たせば途中で変えることも可能です。そのため、1年目はField of Studyを意識せずに気の向くままに履修をして、2年目に取得した単位に合わせて専攻分野を決めるという人もいます。また、各専攻分野で必要な単位は3~4単位なので2年間で強者は4つのField of Studyを取得する人もいます。

【24の専攻分野】

  1.INTERNATIONAL FINANCE AND BANKING

  2.MARKETING

  3.PUBLIC AND NGO MANAGEMENT

  4.STRATEGIC MANAGEMENT AND INTERNATIONAL CONSULTANCY

  5.INTERNATIONAL AFFAIRS FIELDS OF STUDY

  6.GENDER ANALYSIS IN INTERNATIONAL STUDIES

  7.HUMAN SECURITY/COMPARATIVE POLITICS

  8.HUMANITARIAN STUDIES

  9.INTERNATIONAL BUSINESS AND ECONOMIC LAW

 10.INTERNATIONAL BUSINESS RELATIONS

 11.INTERNATIONAL ENVIRONMENT AND RESOURCE POLICY

 12.INTERNATIONAL INFORMATION AND COMMUNICATION

 13.INTERNATIONAL MONETARY THEORY AND P O L I C Y

 14.INTERNATIONAL NEGOTIATION AND CONFLICT RESOLUTION

 15.INTERNATIONAL ORGANIZATIONS

 16.INTERNATIONAL POLITICAL ECONOMY

 17.INTERNATIONAL SECURITY STUDIES

 18.INTERNATIONAL TRADE AND COMMERCIAL POLICIES

 19.LAW AND DEVELOPMENT

 20.PACIFIC ASIA

 21.POLITICAL SYSTEMS AND THEORIES

 22.PUBLIC INTERNATIONAL LAW

 23.SOUTHWEST ASIA AND ISLAMIC CIVILIZATION

 24.UNITED STATES

※詳細は、

http://fletcher.tufts.edu/~/media/Fletcher/Admissions/pdfs/AY%202016-2017%20Course%20Bulletin.pdf

フレッチャーの学生は、卒業要件としてCapstone(いわば修士論文)を執筆することが求められています。アカデミックな論文、ポリシーペーパー、ビジネスプラン等、いくつかの形式が認められていて、就職活動へのアピール材料として活用する学生もいます。各コースの課題や試験、就職活動をしながら、Capstoneに取り組むことは相当大変ですが、Capstoneを通じてこれまで学んだことをより深く理解し、詳細な分析、研究を行うことができます。

 

フレッチャースクールは国際連合へ多数の卒業生を輩出することで有名です。国連に勤めているフレッチャー卒業生に「フレッチャーで身につけたことは最も大きいことは何ですか?」と伺ったところ「Capstoneや日頃のレポートを通じて世界レベルに通用する文書力が身についたことが大きかったです」と回答されたのが印象的でした。

 

国連は徹底した文書主義の文化のために、素早く簡潔でロジカルな文書作成をすることが求められます。他の国際関係大学院が修士論文の代わりにポリシーペーパーやプロジェクトを課すのに比較して、フレッチャーは意図的にCapstoneを残していると言えます。個人的な印象ですが、優秀な学生ほど就職活動で忙しいとしてもそれを言い訳にせずに優れたものを書き上げて表彰されています。その点でCapstoneはフレッチャーで身につけた学力や活動内容の総決算と言えます。

Capstone

卒業要件の16単位中4単位まで、1学期間に最大2単位までハーバード(ビジネス、ケネディ、ロー)の単位取得が可能です。もともとハーバードと共同運営していた時の名残と言えます。この制度を1度でも使用すると、交換留学が出来なくなるため注意が必要です。純粋に費用の観点から同じプログラムを比較すると、交換留学先(フランス、スイス、スペイン、アメリカ等)の授業料よりもハーバードの授業料が高いので、ハーバードの授業を取る方がお得感があります。


MALDプログラムや国際関係に興味を持たれた方は「百聞は一見に如かず」ですので、是非ともフレッチャーにいらして御自身の目と耳で体感してみて下さい。

(Class of 2018 T.T.)

Cross Registration

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