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政治経済の現場を見に行く(研修旅行への参加)

フレッチャースクールでは、国際関係を専門とする大学院らしく、特定の国や地域を訪問し、現地事情について学ぶことができる研修旅行の機会が多く提供されています(多くの場合、「~トレック」と呼ばれます)。過去1年間に行われた研修旅行の訪問先の例としては、アイスランド、ロシア、イスラエル、メキシコ、ブラジル、日本*などがあります。これらの研修旅行は、大学院、教員、学生、非営利活動法人、その他団体などが主催しています。一部の研修旅行は、主催者や協賛団体から経済的な補助があり、学生の経済的な負担が少なく済むものもあります。例えば、春休み期間(3月中旬)に行われるロシアへの研修旅行は大学院のプロジェクトの一環として行われており、旅費や滞在費などは大学院の負担で、参加者の負担は現地での食費や雑費のみとなっています。今回の記事では、私が2018年5月から6月にかけて参加した、「Eurasia Leadership Trek(以下ELT)」を紹介します。


ELTは、ボストンを拠点とし、国際交流や次世代リーダー育成などを目的とする非営利活動法人「The Center for Asia Leadership Initiatives」が主催する研修旅行で、主にハーバード、MIT、フレッチャースクールの大学院生・研究者を参加対象としています。2018年夏のELTでは、約4週間かけて黒海・カスピ海地域の6か国(ジョージア、アゼルバイジャン、トルコ、ウクライナ、モルドバ、**トルクメニスタン)を訪問し、現地の政府関係者・研究者、ビジネスパーソンなどと面会したり、学生と交流したりしました。


ELTに参加するまで、黒海・カスピ海地域についてはあまり知識を持ち合わせていませんでした。しかし、この研修旅行を通じて、欧州とアジアの結節点としての黒海・カスピ海地域の地政学的重要性(特に、エネルギー、交通、中国の「一路一帯」構想などの観点から)、これら地域への影響力をめぐる西側諸国とロシアの角逐、旧ソ連諸国における汚職問題などに代表されるガバナンスの問題などについて新たな知見を得ることができ、多くの学びがありました。


旅行中は、連日5件程度の面会があり、移動も多く、精神的にも肉体的にもなかなか大変でした。しかし、政府では大臣クラス、企業ではトップマネジメントクラスの人物と面会する機会が多々あり、こうした、普通には会えない方々から話を伺い、意見を交わす貴重な時間を過ごせました。また、約1か月にわたる旅を通じて、他のメンバーとの間で大学の枠を超えた人間関係を築くことができたことも大きな財産です。


フレッチャー生に開かれているこれらの研修旅行は、授業や書物を通じてだけでなく、実際に政治経済の現場を見たり聞いたりすることのできる貴重な機会であると思います。今年は新たにサウジアラビアへの研修旅行も企画されています。これら豊富な研修旅行のオプションがあることもフレッチャーの魅力の一つといえるのではないでしょうか。


* 日本への研修旅行(Japan Trek)は、昨年度に日本人学生有志により初めて企画され、2019年が2回目になります。

**トルクメニスタンはオプション。


ジョージア大統領との面会

「南オセチア」(ジョージアの分離地域)境界の見学

外交アカデミー研究員との懇談(ウクライナ)

世界遺産の見学(アゼルバイジャン)


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